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2016/05/29/Sun 40年ぶり。
フラワーズ7月号が、届いた。
「ポーの一族」の、40年ぶりの新作。
(40年前の最終作「エディス」は切り抜きの形で持っている)
付録は「トーマの心臓」番外編の小冊子「訪問者・湖畔にて」だ。
「訪問者」はフラワーズの前身であるプチフラワーの創刊号(1980年春の号)に巻頭カラーで掲載された。(今も雑誌ごと持っている)
「トーマ」の頃より大分人物のバランスが変わっていて、「オスカーがデブったー!!!」と友達や何やらと大騒ぎした。
今見るとさほど違和感がないのが不思議だ。
そしてそれよりさらに時を経た新作「ポー」は……
まだぴんと来ない。
今の絵のクセが強いな、とそちらの方が気になる。
「後編」と合わせて、ゆっくりかみしめて味わうのがいいのかも。
2016/05/28/Sat 高尾山参拝。
毎年恒例高尾山薬王院参拝に出た。
人の波に埋もれるのにうんざりして、今年から1回前の御祈祷に合わせて、つまり1時間早くお山に向かった。
目論み通り、人の列をかき分けることもなく、順調にお山に上がった。
今年も新名物あり、新参のご利益グッズありだが、トシヨリはほとんど目もくれずいつも通りのものを食し、いつも通りの手続きをして、お護摩修行に向かう。
早い時間だからか、スーツ姿が会社ごと総出で参拝に来ていた。
会社に置くほどのお札ってどんなものなのか、(大きさは目の前でお護摩の火にかざされているのでわかるが)気になる。
いつも通り、だが今年は重くてもここで買って持ち運ぶ薬王院茶と権現力(ぶどう酢)を買わなかった。
後で通販で買う。
京王高尾山口の駅の真横に温泉施設「極楽湯」がオープンしており、温泉に入るのも今日の目的の一つだったから。
入場1000円とリーズナブル。
2階建ての館内はシンプルでコンパクト。
清潔で工夫を凝らした露天風呂はぬるめに設定されていてゆっくり楽しめて、食堂では椅子でも畳みでも好きなスタイルでいつまでもだべっていられる。
高尾山名物そばもここでも食べられる。
タラの芽、タケノコ、春菊を天ぷらにしたものをサイドに、ざるを食べた。
風呂上がりで爽やか気分、当然おいしい。、
実は高尾山行きは、直前に一時危うくなっていた。
理由は「月刊フラワーズ7月号の発売日」。
萩尾さんの「ポーの一族」の、40年ぶりに新作が掲載されるのだ。
発売日は早々に完売が予想され、雑誌ゆえにネットショップでの予約開始も不透明で、何人かはやきもきしていたのだった。
結局それぞれ本屋やネットショップに予約ができたので、事なきを得て温泉を楽しむことができた。
2016/05/27/Fri 萩尾望都展。
若冲展には最終日の前日に行ったが、今日はこちらもあと2日で終了となる萩尾望都展に足を運んだ。
駅近くの商業施設の中にある美術館に、「レッド・星(セイ)」と阿修羅王の等身大パネルがいた。
中に入ると、生原稿が紛失して久しい、唯一残ったゲラ刷りを印刷に耐えるまでに修正しまくった、ホワイトまみれの「あそび玉」が最初の展示だった。
萩尾さんの線は意外とラフだ。
でもその勢いが、紙の上にあるはずのない空間を立体的に出現させる。
「精霊狩り」のダーナたちが遊ぶ月夜の屋根の上も、キャベツ畑の遺産相続人たちが巻き込まれる亜空間も、はっきりした手ごたえを錯覚させて目の前に繰り広げられる。
もっぱら単行本サイズでお目にかかってきたそれらに、生原稿サイズで迫られたら、それだけでトリップできる。
その状態でさらに踏み出して、我が信仰、「11人いる!」の生扉絵に出くわしたものだから、思わずひれ伏して拝んでしまうところだった。
五体投地はヒトの目があるからかろうじて脳内にとどめたものの、「11人いる!」関連のいちコーナーから出ることができなくて、くるくると5周ばかりする羽目になった。
スターレッド、マージナル、銀の三角、ブラッドベリシリーズ、危ない丘の家、バルバラ異界、AWAYに至るまで、常に独特の風の吹く、唯一無二の異次元を体感した気分だった。
なにせ、美術館から出て吉祥寺の街に出た時、ココジャナイ感に近い違和感にものすごく襲われた。
あの原稿用紙の中には、世界そのものがある。
2016/05/24/Tue 初夏の休み。
昨日の若冲展の列は、「月曜なので休館だと思われてこれでも少ない」と館員が言っていたが、今日は最終日なので滅茶混みだろうと敬遠されたためにかえって少ないそうだ。
気温もいい感じだし、今日にした方がよかったのかも。
今日も別件に出かけるつもりだったが、昨日の疲れとすり寄ってくる猫ズの誘惑に、ついごろ寝してしまった。
とりあえず水分補給は列に並ばなくても大事、そういう季節になってきた。
2016/05/23/Mon 若冲展。
昼を回った頃にゆるゆると行ってみた。
入り口前には160分待ちの表示、全然ゆるゆるじゃなかった。
4列にきちんと並んでいられないなど、精鋭の常識を一般人に求めても仕方ないと思いつつイラッとし、他方、途中いくつも給水所が設けられて塩飴とおしぼりも配っていることに感心し、日傘が貸し出されているのに感心し……人気の展覧会を開くスキルは確実に磨かれていると感じ。
列に並んだ時に聞き始めた105分のプレイリストが終わる前に音声ガイド貸出までたどり着けたので、およそ100分で入館できた模様。
人にもみくちゃにされながら絵を鑑賞するのは容易ではない、とつくづく思う。
以前体験した人数制限で誰もいないオランダ絵画展を思い出して、ことさらにそう思う。
割り込んだり押してくる人や、次を待つ人や、会話や、「立ち止まらないでくださーい」とひっきりなしに繰り返される館員の注意など、あらゆることが気になってしまう。
目玉の釈迦三尊と「動植綵絵」など展示室全体を見渡して圧巻を楽しみ、それから改めて1点ずつを鑑賞して細部を楽しむ、そんな風に配置されているが意図を汲みようもない人だかり。
若冲の魚とかはとても珍しいから、そういうのは面白く見たけれども。
若冲と言えば雄鶏、というくらいだが本当に細部までこだわった技法の限りを尽くした鶏を堪能した。
一方で、「多様な表現」と表現されているが、植物の描き方の簡単さが目につく。
緻密な鳥の背景として計算された簡略ではなく、庭に飼ってまで観察しつくした鶏と比べて関心がなかったんだろうなぁ、と結論したくなる、そんな筆致の違い。
綺麗で見事なんだが、方向性が全く違う。
その中間で、あまり描いたことがなさそうな魚は、どこか図鑑っぽい。
葡萄の葉蔓だけはたまにヤケにこだわる時がある。
肖像画なのに人物より布の表現を重視した画家もいたように、いい悪いではなく、表現の方向と好みのベクトルが、描き方にくっきり出ていたことが面白かった。
2016/05/17/Tue 雨休み。
強い雨を覚悟の上で出かけるつもりだったが、死ぬほど熟睡したあと寝過ぎて強張るカラダをほぐしつつがっつりめの朝食(もう昼だが)をしたら、そんな気分でなくなってしまった。
昨日、生クリーム妄想祭りで盛り上がったところを、ココアさんに阻止されて特大洗濯祭りになってしまったせいもある。
疲れすぎて荒んだ。
住宅密集の下町でも、商店街や大通りから離れた路地は静かだ。
雨の日は音が吸収されるのか、一層静かだ。
マイミクM氏にいただいた新茶を淹れて、のんびり猫を捏ねる。
今日1日はそれでいいや。
2016/05/16/Mon 理想のお菓子。
疲れた。
休日出勤連続で、超疲れた。
やっと(一時的に)解放された。
こんな時は食べたいものを食べるに限る。
たっぷりの生クリームが食べたい!!
と、物色し始めたものの、決定的なものがない。
ベリーはいい。
でもなんだかスポンジもタルト地もシューも余計だ。
小麦粉成分は最小限に抑えたい。
うーん、乳脂肪オンリーとは言わないけど、最近は植物油脂っぽいクリームが大半で手ごたえが感じられないな。
軽さが好まれるし、安くてコストもいいからな。
――と、悩みに悩んで、結局チーズで爽やかさと濃厚さをプラスしたエクレアを選んだ。
おいしいんだけど、まだ物足りない。
Google で「生クリームたっぷり」とかを検索して目で楽しむ。
オランダ語だと生クリームは room で、言語設定をオランダ語のみにしないと部屋の写真ばかり出る。
そんな中で、クレーム・シャンティというフランス語が引っかかった。
間違って英語読みでシャンテリーと呼ばれたりするあれか。
実際の発音は「シャンティイ」が近いのか。
Creme chantilly, はつまり Whipd cream ずばりホイップクリームだ。
違いは、生クリームに砂糖を加えて角が立つまで泡立てたソレが考案された時につけられた名前で、当時はそのままお菓子として通用したということ。
そうか、自分、純粋に生クリームを味わいたいんだな。
そんな夢のようなお菓子を出す店が、ある。
パリに。
サイトで乳脂肪が見るからになめらかなホイップクリームの動画を見て思わず
「ほわあぁぁぁぁあああぁぁぁ」
と奇声を上げた。
http://www.maisondelachantilly.com/nos-produits/
コーンではなくラングドシャクッキーにホイップクリームを絞った「コロネ」が今の自分が欲しい理想のお菓子だ!
http://www.maisondelachantilly.com/videos/
柑橘かベリーが添えられていたら完璧だ!
日本に出店してくれないかな!
ヨーロッパと違って日本は生クリームがえらく高値だそうなので、出店したら単価がべらぼうなことになるかな。
プロの腕にはとてもかなわないけど、タカナシの純生クリーム42%か47%でも使ってまるごと生クリーム祭りでもやらかすべきなんだろか。
でも目の前の画像のコレ、コレが食べたい。今すぐ。